大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(オ)427 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士矢留文雄の上告理由第一点ないし第三点及び第六点、第七点に

ついて。

しかしながら、原判決は判示家主において、上告人から判示家屋の賃借方の申入

があつたならば直ちにこれを応諾すべき事情であつたことを認定しているのである

から(原判決挙示の証拠によればそのような認定ができないわけのものではない)、

この場合被上告人は上告人に対しその移転先を提供してその居住を保障したものと

断じて妨げない。所論縷述の要旨は、結局右と相容れない上告人独自の観察に基い

て原判決に所論の違法あるか、或は原審の裁量の範囲内においてなされた事実認定

を非難するだけのものであつて到底採るを得ない。従つて所論判例違反の主張もそ

の前提を欠き採用できない。

同第四点について。

所論は帰する所、原判決がその専権に基いてなした事実認定を非難するか、或は

右認定と相容れない上告人独自の想定に基く事実を前提として原判決に所論の違法

あるが如く論ずるだけのものであつて、これ亦採るを得ない。

同第五点について。

しかしながら、原判決はその判文の示すとおり上告人被上告人双方の利害関係そ

の他諸般の事情を考慮して所論正当事由の有無を判断しているのであつて、その間

に所論の違法あるを見出し得ない。されば、所論判例違反の主張も前提を欠き採る

を得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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